バッテリー

景色を表す文章も、感情を表す表現も、全てが”みずみずしい”と感じる物語で、本を読んでこんな風に感じるのは初めてでした。

バッテリー (2) (角川文庫)

バッテリー (2) (角川文庫)

バッテリー 3 (角川文庫)

バッテリー 3 (角川文庫)

バッテリー (4) (角川文庫)

バッテリー (4) (角川文庫)

バッテリー (5) (角川文庫)

バッテリー (5) (角川文庫)

子供って大人が思っているほど美しい存在じゃない。自分の感情に嘘がなく、まっすぐで潔癖。その分、残酷。大人になるということは、心に持つ鋭いナイフを隠すことなのか。はたまた、あえて刃の部分を丸くすることなのか。

主人公の巧の存在は、自分の昔の姿と重なって、当時の冷めた気持ちや、不安定でイライラしていた日々や、友達って何なんだろうと悩んでいたことを鮮明に思い出しました。何も答えは出てないのに、年だけは立派に大人になってしまったなぁ。